「ポスト赤星」の大戦争に、意外なルーキーが参入だ!

 阪神に育成枠で入団した田上健一外野手(22=創価大)が「1軍テスト」を受ける可能性が14日、浮上した。2年目の柴田講平外野手(23)が右手の骨折でチームを離脱。真弓明信監督(56)は代わりの中堅手候補として、2軍で練習中の田上の名前を挙げた。20日から始まる安芸キャンプでは紅白戦を予定しており、外野のサバイバル競争に加わることが濃厚だ。

 「ポスト赤星」のサバイバルマッチに、新たな“刺客”の登場だ。センターで期待された柴田が右手を骨折し、1軍本隊から離脱。沖縄には人員補充する予定はないが、20日から始まる安芸の2次キャンプでは1、2軍入り乱れて、紅白戦を行う予定。そこで中堅戦争がひとつのテーマとなるが、真弓監督の口から意外な候補者の名前が飛び出した。「田上の動きがいい、という報告が入っている」。創価大から入団した育成枠ルーキーの存在に興味津々。1軍テストを受けさせる可能性は大だ。

 現状では、助っ人のマートンが1番中堅を任せる方向だ。しかし未経験のポジションだけに、開幕までの短い時間で習得できるか、先行きは不透明だ。当然、危機管理はしておかなければならない。真弓監督は非常時の対抗に浅井を指名した。「1番近いのは、浅井でしょう。(昨年の)後半にあれだけやってくれた。今年も見ていると、動きが良くなってる。ここにどれだけ若手が組み込まれてくるかになる」。今キャンプでは新人の藤川俊も奮闘中。マートンが定着した場合も守備固めは必要で、外野手の台頭は必要事項だ。

 田上は育成枠ながら、高く評価されている。50メートル5秒7の俊足で、巧打のタイプ。赤星2世の雰囲気を持っている。この日は韓国SKとの練習試合に「1番中堅」で先発出場。3打数無安打と見せ場はなかったものの球団内では「早い時期に支配下登録される可能性はある」と評価する声もある。野原祐やドラフト3位の甲斐を押しのけて、真弓監督が名前を出したのは、大きな期待の表れ。「紅白戦をやりながら、オープン戦の編成をやる」という。20、21日に行われる紅白戦で結果を残せば、2軍選手でもそのまま1軍に帯同できる。田上にとっては、一気にサクセスストーリーをかなえるチャンス。それは、真弓阪神の戦力アップにつながる。

 [2010年2月15日11時53分

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