城島は6番!

 V奪還の弾みをつける開幕オーダーが見えた。阪神真弓明信監督(56)は24日、高知・芸西村のチーム宿舎で取材に応じ、新戦力の城島健司捕手(33=マリナーズ)の打順に言及。「普通に行けば、6番だ」と明かした。すでに金本の4番起用を明言しており、開幕オーダーの構想が固まった。27日からはオープン戦がスタート。初戦の相手となる岡田オリックスに必勝を宣言し、いよいよ真弓阪神が本気モードに突入する。

 開幕ダッシュの命運を握る攻撃の布陣が明確な形として表れた。城島をどこに配置するのか?

 真弓監督はその答えを公言した。「4番はたぶんない。普通に行けば、6番だ。ポイントゲッターとして」。クリーンアップの後ろに置き、残った走者を一掃してもらう。勝負強い打撃を思う存分に発揮するポジションを与える考えだ。これで1番マートンから始まる強力打線の構想が明らかになった。

 今季の打撃部門は補強により、日本一に輝いた85年に匹敵する、とも言われる。日本代表でも主砲を務めた城島が6番を打てば、相手にとってはたまらない。真弓監督は、春の陣をいかに戦うかをV奪還の鍵と見ているだけに、破壊力を前面に押し出して、勢いをつけたいところだ。加えて、指揮官は変幻自在の打順プランも視野に入れていた。「シーズンの間、同じ打線とは限らない。調子がいい、悪い人がいる。入れ替えたりするんでね。力のある選手がそろってきた。組み替えるのは難しくない」。昨年は主軸の鳥谷と新井が不振に陥ったとき、代役候補の不在が悩みの種だった。しかし今年は違う。城島をはじめ、ブラゼルや桜井もいる。打線全体のスランプを防止する態勢は整った。

 キャンプも終盤に入る。25日の紅白戦では城島が初めてマスクをかぶり、27日からはオープン戦がスタートする。初戦の相手は、岡田オリックス。阪神の新旧監督が激突する因縁のカードに、真弓監督も闘志を燃やした。「もちろん、勝負する以上は勝ちに行きます。同じ関西にチームがある。多少、意識しながら…」。多くのバリエーションが考えられる攻撃スタッフを試行錯誤しながらも、必勝の姿勢は忘れない。開幕構想が明らかになった。3月26日の横浜戦(京セラドーム大阪)まで残り1カ月。真弓阪神がいよいよ本気モードに突入する。

 [2010年2月25日11時40分

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