ソフトバンク秋山幸二監督(47)が、右ひざリハビリ中でB組(2軍)帯同している松中信彦外野手(36)のシーズン開幕4番プランを初めて口にした。24日、A組(1軍)が宮崎春季キャンプを打ち上げ。開幕オーダーについて触れた同監督は、4番松中を据える形が理想と明言した。1番本多、2番川崎の上位打線も不動する方針で、10年型ラインアップが見えてきた。

 秋山監督がキャンプ最終日に開幕オーダーの根幹を垣間見せた。3月20日のシーズン開幕まで1カ月弱。その大一番に4番として最もふさわしいと考えているのは、A組にいない松中だった。「松中の4番で開幕?

 理想としては、そうなる。そればかりは段階を踏んでいかないといけない。いないことも考えながら、やっていかないといけない」(秋山監督)。まだB組の全体練習にも合流できていない主砲の4番復帰をベストオーダーとした。

 松中にとっても、秋山監督の構想は発奮材料になるだろう。室内練習場でマシン打撃に取り組んだ松中だが、ランニング練習で右ひざの回復具合が良好であることを証明するシーンもあった。10メートルほどの間隔で蛇行するスラローム走を10日ぶりにメニューへ組み入れた。順調に回復のステップを上げれば、B組キャンプ打ち上げの28日に宮崎を離れて以降、1軍合流して本拠地・福岡ヤフードームで本格的な打撃調整に入る。秋山監督の開幕4番プランに、背番号3は「ありがとうございます」と目を輝かせた。

 松中が開幕4番を務めれば、03年以降8年連続となる。もちろん構想が崩れる可能性もある。それでも、秋山監督は動じない。「まだ考えていない。考える時期じゃない。今は選手の状態を上げる時期」。言葉の裏には、多くの4番候補の存在がある。

 通算384本塁打の主将小久保が、飛距離にこだわったキャンプを完走。昨季途中から加入したオーティズは、キャンプ初日から鋭い打球を飛ばし、意識の高さをうかがわせた。能力抜群の多村、成長著しい松田もいる。「最後に優勝すれば、このキャンプが100点になる」と秋山監督。Vへ向けて最初の1歩となる開幕戦で、4番に松中の名が呼ばれるか注目だ。【松井周治】

 [2010年2月25日11時39分

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