オリックスが異色の「マルチ助っ人」の獲得に乗り出す。前ホワイトソックスのフレディー・バイナム内野手(29)と契約交渉を進めていることが26日、明らかになった。内野・外野の全ポジションを高いレベルで守れ、俊足で盗塁も得意。岡田監督はスーパーサブとして期待している。

 外国人獲得の際に紹介、アドバイスなど行う「クロス・チェッカー」に就任したジョージ・フォスター氏(61)を交え、2月中旬に宮古島で編成会議を行い数人をリストアップ。バイナムに白羽の矢が立った。すでに入団にはほぼ合意し、現在は契約条件の細部を詰めている。3月上旬にも村山球団本部長が渡米し、契約を結ぶ流れだ。

 昨年はマイナー暮らしに終わったが、08年までオリオールズなどでメジャー通算188試合に出場し、打率2割3分4厘、6本塁打、32打点。18盗塁が示すように走力が高い。マイナーでは年間20~40盗塁を記録し、通算は195盗塁。本職は遊撃だがメジャーで二塁、三塁、外野すべてを経験するなど守備でもユーティリティー。逃げ切り態勢を固める岡田野球には頼もしいパーツになる。

 オリックスの野手は4人目だがカブレラが外国人枠を外れているため、出場機会に支障なし。岡田監督は「すごい選手が来るよ。足が速いのをな。開幕までには、と思っている」と異色助っ人の合流を楽しみにしていた。

 [2010年2月27日12時3分

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