<中日0-9ヤクルト>◇9日◇ナゴヤドーム

 12日から始まる交流戦に向け、オレ竜の先発ローテが再編成される。9日、先発朝倉健太投手(28)が今季最短となる2回4失点でKO。1000投球回の喜びも吹き飛ぶ乱調で、森ヘッドコーチは先発はく奪、中継ぎへの配置転換の可能性に言及した。交流戦は最大で4連戦と先発の頭数も少なくても済む。3月27日を最後に6試合勝ち星なし、4連敗のチェンを含めて、立て直しに厳しい判断が下されることになりそうだ。

 メモリアルの喜びなど吹き飛んだ。先発朝倉が試合をつぶした。登板前の時点で1000投球回まで残り1/3。1回、3番青木を遊ゴロに仕留め節目に到達した。だがその直後。1死一塁から4番デントナに高めの直球を右翼席まで運ばれた。続くガイエルにも真ん中低めの直球をガツン。ほぼ同じところにたたき込まれた。2者連続本塁打。回の合間に花束を受け取るが、笑顔はない。2回の打席で代打を送られ、早々にマウンドを譲った。

 「微妙なコントロール?

 そうですね…」。球場から出てきた朝倉はこわばった表情のまま車に乗り込んだ。我慢ならなかったのは森ヘッドコーチだ。「悪いときのパターンも変えていかないと。一生懸命投げるのは良いけど、ゲームを作ることが一番。1発がある2人がいるので気をつけろと言ったのに。あれじゃ、こっちとしても使い勝手が悪いわな」。背信の右腕に厳しい言葉を並べた。

 交流戦に向けて先発ローテが再編される。この日は2番手清水昭も2回5安打5失点。試合終了後に2軍降格を告げられた。森ヘッドは「朝倉が今日悪かったんだから、これからはどうなるか分からない。ゲンさん(清水昭)がいないんだから中(中継ぎ)に入るかもしれない。チェンだって分からないだろ」と6試合連続で勝ち星のない左腕も含め、配置転換の可能性にも言及した。

 昨季の交流戦は先発ローテーションを5人で組んだ。もし、朝倉が中継ぎに回れば、現状で先発は4人しかいない。2軍では川井、小笠原、山井、バルデスらも1軍昇格を目指して調整中。交流戦を前にその中から1人が招集される可能性もある。今後、先発の座を巡って激しい争いが繰り広げられることは間違いない。【桝井聡】

 [2010年5月10日12時3分

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