<オリックス5-3阪神>◇22日◇スカイマーク
阪神クレイグ・ブラゼル内野手(30)が、どでかい1発で今季初めて本塁打キング単独トップに立った。1点を勝ち越された直後の6回。オリックス先発木佐貫の内角高め直球を完ぺきにとらえた。打球は右翼席中段へ着弾。4試合ぶりとなる15号ソロで、試合を振り出しに戻した。
「フォークが頭にあったけど、うまく体が反応した。いい形で打てたかな」。推定飛距離130メートル。1点を勝ち越された直後の1発とあって球場に漂い始めた「逆転勝利」の雰囲気をかみしめるよう、ゆっくりとダイヤモンドを1周した。
これで今月に入って7本目。13日の日本ハム戦から16日の楽天戦(いずれも甲子園)では3試合連発を記録したように、量産態勢に突入。一方で、外国人の長距離打者によく見られる「バットを振り回す」悪癖も顔をのぞかせ始め、比例するように三振の数も増えていった。
確実性を出すためにはどうすればいいか-。ブラゼルが出した答えは「考えすぎないこと」。見方によっては危険な選択ではあるが、この打撃スタイルでアーチを量産してきた。「あれこれ考えても仕方ないと思って。自分の場合、いつもと同じスイングを心掛けることが大事」。144試合に換算すれば50発ペース、32打点もチーム単独トップ。客観的に自己分析できる余裕が好結果を生む。
[2010年5月23日10時58分
紙面から]ソーシャルブックマーク