日本ハム・ダルビッシュ有投手(23)が先発濃厚だった5日の巨人戦(東京ドーム)の登板を、回避する可能性が4日、浮上した。右ひざの違和感など何らかのアクシデントがあったもようで、最悪の場合は出場選手登録を抹消される恐れもある。

 この日の行動には明らかに異常サインが出ていた。試合前の全体練習。登板前日のルーティンの短距離ダッシュなどのメニューを行わず、ロッカー室へと早々と引き揚げた。先発すると見込まれていた、5日の巨人戦のマウンドに立たない公算が大きくなった。不動のエースに、非常ランプがともった。

 予兆は少なからずあった。前回登板の5月29日阪神戦でも試合前にグラウンドへ姿を現さず、調整法に変化が出ていた。ここ最近は右ひざにテーピングを施して練習していたことから、同個所の故障が要因である可能性が高い。通常練習でもランニングメニューを軽減していた。患部に負担を掛けないように、努めていたとみられる。

 代役先発は190センチの大型右腕の矢貫が有力。プロ入り2年目で1軍初昇格、初登板という抜てきで、まずは急場をしのぐことになりそう。この日は矢貫と加藤武、糸数の3投手が1軍へ合流した。ローテーション再編への動きも、現実に出てきた。梨田監督は出場選手登録枠を「2」空けたままの状態など今後の見通しに「作戦?

 まあ、作戦と言えばそうなのかな…」と言葉を濁していた。エースが出場選手登録抹消されれば、巻き返しを図る昨季覇者の足元が大きく揺らぐことになる。

 [2010年6月5日15時33分

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