<阪神3-3ソフトバンク>◇7日◇甲子園

 阪神ジェイソン・スタンリッジ投手(31)は一塁ベンチで腰をかがめ、祈るような表情で戦況を見守ったが、願いは届かなかった。バトンを託した藤川が失点し、同点。3勝目はスルリと逃げてしまった。

 08年まで所属した古巣ソフトバンクとの初対戦。「でも今回は敵。懐かしい思い出もあるけど、それは考えないようにね」。交流戦での“再会”を待ちわびていた。

 序盤はフラついた。2回に投手の杉内に先制適時打を打たれ、3回はオーティズにソロ弾。四死球と2暴投で崩れかかったが、4回以降は別人のよう。尻上がりに調子を上げ、外に逃げる球を有効に使って修正した。

 「投げていて楽しかったよ。今日は調子がよかったので、何とか勝ちたかった。最後まで1人で投げ切るつもりだった」。8回、先頭オーティズに二塁打を打たれたところで救援をあおいだが、この日の内容は次への収穫になった。

 [2010年6月8日11時15分

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