上位進出へ向け、戦闘態勢が整った。右手薬指骨折で離脱していた日本ハム森本稀哲外野手(29)が26日、スカイマークでの全体練習に合流した。27日オリックス戦(スカイマーク)では、即スタメン起用が濃厚。「それは監督が決めることですけど、自分はそのつもりでいます。ファームでもノックをしてきたし、プレーにはまったく問題ありません」と、満開の笑顔を見せた。

 首脳陣の最終テストに一発回答で応えた。キャッチボール、左翼でのシートノック、そしてフリー打撃。梨田監督が見守る中、故障を感じさせない姿を披露した。指揮官は「(チームが)明るくなったね。いるのといないのとでは全然違う」とうれしそうに話し、起用への迷いは薄れていった。

 森本は開幕に出遅れた腰痛と、今回の骨折で2度不在期間がある。勝率5割で折り返したチームだが、森本が1軍にいる時期は39勝27敗1分け。不在時の7勝19敗1分けという成績を圧倒している。「2番が元気だったらこのチームは勝ちますからね。守備にも自信はあります」。すでに頭部死球の影響で離脱していた高橋も24日から合流。さらにつなぎの打線の中で重要な役割を担うポジションに“大黒柱”が戻ることは、チームにとって大きな意味を持つ。

 イースタン・リーグでの調整出場もなく、死球を受けた7月14日西武戦以来13日ぶりの実戦となる。「あとは試合勘だけ」と本人も不安を口にするが、今季は腰痛で出遅れ、初出場したのも4月中旬だった。「今回は10日間だし、あのときに比べたら全然。体のキレもありますから」。帰ってきた日本ハムの元気印が、後半戦開幕ダッシュのダイナモになる。【本間翼】

 [2010年7月27日11時4分

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