<巨人2-8広島>◇7日◇東京ドーム

 巨人が、今季初めて広島との同一カード負け越しが決まった。先発福田聡志投手(26)が4回7安打5失点。2番手の野間口貴彦投手(27)は1回2失点で、悪い流れを止められなかった。首位は守ったが連敗。4連覇に向け、我慢の時期が続く。

 巨人福田がいくら必死に腕を振っても、広島打線のつるべ打ちは容赦なかった。2回1死、5番広瀬から1番東出まで6者連続で単打を浴びた。大飛球はなくてもコツコツ当てられ、走者と失点ばかり増えていった。「4、5点目は絶対に与えてはいけなかったのに粘れませんでした」と、右腕が特に悔やんだのが2番梵の打席だった。3点を失い、なお1死満塁。1度は相手のスクイズを外し嫌な流れを止めかけたが、踏ん張れず中越えへ2点二塁打を打たれた。結局、7者連続安打で5失点。序盤で主導権を譲り渡した。

 原監督の敗戦の弁は明瞭(めいりょう)かつ簡潔だった。「福田は階段を上ってくれると思ったけど、なかなかうまくいかない。打線も、あれだけボール球を振ると相手投手を助けてしまう。従って、こういう結果になってしまう」。福田は前回1日の広島戦で1年3カ月ぶりに先発勝利。今度は、同じ相手に5回もたなかった。打線はジオを打ちあぐね2点だけ。投打とも責任を果たせなかった。

 2位阪神も敗れたため、首位は保った。だが、連敗で、今季初めて広島との同一カード負け越しが決まった。上位3チームの直接対決の成績は、ほぼ互角となっている。残り50試合を切った今、4年連続の頂点に立つには、下位チームから、どれだけ貯金を稼げるかもポイントとなる。是が非でも、3連敗を阻止するしかない。【古川真弥】

 [2010年8月8日8時33分

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