身売り問題に揺れる横浜が元ロッテの黒木知宏氏(36)を来季の1軍投手コーチとして招聘(しょうへい)することが9日、分かった。球団関係者は「お願いはしているが、まだ返事はいただいていない」とし、オファーを出している事実を認めた。94年ドラフト2位でロッテに入団。98年には13勝を挙げて最多勝を獲得するなど、闘志あふれる投球スタイルで人気を集め、ロッテのエースとして通算76勝を記録した。尾花監督とは黒木氏がロッテに入団した当時の投手コーチという間柄にある。07年の引退後は野球解説者として活動しており、もし就任が決まれば、指導者を務めるのは初となる。

 横浜の今季チーム防御率はリーグワーストの4・88と低迷。昨季の4・36を上回り、3年連続最下位に沈んだ最大の要因となった。最大の懸案事項である投手陣再建に向け、すでに今季限りで引退する木塚敦志投手(33)の2軍投手コーチ転身が決定している。今季コーチ陣の配置転換も含めて、大幅なてこ入れが検討されていた。

 また、来季の打撃コーチには98年優勝時などに打撃コーチを務め、今季は中国・天津の監督に派遣されていた高木由一氏(61)が復帰する。杉村繁打撃チーフコーチ(53)は1、2軍巡回コーチに転身し、波留敏夫打撃コーチ(40)も配置転換が濃厚。来季の1軍打撃コーチは高木氏の1人体制で臨む方針だ。

 [2010年10月10日8時40分

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