アニキ5番でCS、GO!

 阪神金本知憲外野手(42)がクライマックスシリーズ(CS)での5番復帰を検討されることが9日、分かった。最終戦の7日横浜戦は右肩痛で先発を外れたが、チーム関係者は「休みもあるし、悪くなることはない」と復活に太鼓判。2日広島戦から4連勝した「5番金本」のオーダーが基本線となる模様だ。16日からの巨人とのCSファーストステージ(甲子園)に向けて、10日の全体練習から再始動する。

 金本が、ホーム甲子園で初めて開催されるCSで、持ち前の勝負強さを発揮する。今季最終戦となった7日横浜戦は右肩痛の影響もあって、スタメンを回避して代打出場した。中8日の間隔を置いて臨む3試合制のファーストステージ。しかも相手はライバル巨人だけに鉄人の右肩の状態に注目が集まる。

 チーム関係者は「最後の横浜戦は連戦で少し状態が、ということで休んだ。ものすごく悪くなったわけじゃない。休みで間があくからその時よりも悪くなることはない」と口にした。

 シーズン終盤の金本は、残り7試合で優勝マジック7という9月29日巨人戦から7戦連続先発。中日との優勝争いから巨人との2位争いと負けられない状況で連戦をこなした。144試合目こそ代打出場だったが、8日間の調整期間で右肩痛が悪化しなければ、その集中力は大きな力だ。

 打順は5番が基本線になる。金本はV逸後の2日広島戦から4試合連続で「5番左翼」で先発。チームは猛打が復活して4連勝、1試合平均10得点をあげた。チーム関係者も「最後の形がベターだった」と証言している。今季の金本は打率2割4分1厘に終わったが、5番で先発した10試合は31打数11安打の打率3割5分5厘、5打点、2本塁打。4番新井の後ろで、勝負強さを発揮している。広島時代から巨人戦にはライバル心を燃やし、結果を残してきた。新井、ブラゼル、城島と豪快な長距離ヒッターが並ぶ打線で、5番金本の存在は相手にとって脅威となる。

 チームは10日の全体練習からCSに向けて再始動する。チーム関係者は「最終的には真弓監督が判断する」としたが、右肩痛の金本にスタメン出場の見通しが立てば、逆転日本一を狙うチームの戦う形が整う。

 [2010年10月10日11時6分

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