日本ハム二岡智宏内野手(34)が、近日中に右ひじの手術を受けることが12日、分かった。遊離軟骨と骨棘(こっきょく)の数カ所の除去出術で、入院は1週間前後、術後2~3カ月のリハビリ期間が必要になる見込み。今オフは治療に専念し、来季のキャンプインを万全な状態で迎えることを目指す。

 プロ12年目での大きな決断だった。二岡の右ひじは巨人時代から痛みを抱えてきた古傷で、今季も痛み止めの注射を打ちながら、懸命にプレーを続けてきた。だが、無理を強いてきた患部は限界に達しており、腕を真っすぐ伸ばすこともできない状態にまで悪化していた。

 影響はスローイングだけにとどまらない。関係者は「スローイングよりもバッティング。右手で押し込むことができなくなっている」と話す。柔らかい手首を生かし、ボールをバットに乗せて右方向へ大きな打球を飛ばすのが、巨人で4番も打った二岡の打撃の最大の持ち味だが、右ひじの痛みが本来の特徴を邪魔することにもなっていた。

 ふくらはぎや太ももなど両足に不安を抱え、今季終盤にはさらに、左手中指のねんざ、右手薬指の打撲などけがにも悩まされた。それでも103試合に出場し、打率2割6分2厘、7本塁打、47打点と移籍1年目の昨年の数字をすべて上回った。V奪回を目指す来季、実績豊富な二岡の力はチームに欠かせない存在になる。古傷の不安をなくしてさらにチームに貢献するために、メスを入れる覚悟を固めた。

 [2010年10月13日11時53分

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