日本ハム・ダルビッシュ有投手(24)が、生声でドラフト1位指名の早大・斎藤佑樹投手(4年=早実)を歓迎した。2日、テレビ朝日の日本シリーズ第3戦のゲストとして千葉マリンに登場。オフになって初めて公の場に姿を現し、来季からチームメートになりそうな“佑ちゃん”に「いいッスね。良かったです」と短い言葉ながらも、ラブコールを送った。

 2学年下のゴールデンルーキー誕生を、ひそかに心待ちにしていた。2日は公共の電波に乗せて斎藤について触れることはなかったが、帰り際の報道陣の質問に明るい口調で答えたのが何よりの証しだった。来季は同じ先発ローテーションの一角として活躍の可能性を秘めている同じ右腕。慣れない解説には「疲れました」と漏らしながらも、斎藤への心遣いは忘れず、好意的に対応した。

 お手本となるべきエースだけに、静かに来季へのつめを研いでいた。体はひと回り大きくなり、シーズン終了時よりも体重は5キロ増。「もちろん」という人生初のジャスト100キロに到達した。メジャー移籍の可能性が取りざたされていたが、来季も日本ハムでプレーすることを表明した。球団施設に姿を現すことなく自主練習を行っているが、早くも来季発揮したいパフォーマンスを逆算していた。

 ライバル・ロッテの快勝を独自の視点で解説し、さらにその気持ちは高まった模様。今季は自身4度目の日本シリーズの頂上決戦を目の当たりにし「来季はシリーズ進出?

 それは毎年、思っていることなんで」と目標を再確認した。大注目のルーキー斎藤というビッグウエーブも到来し、ともに歩む11年へ-。ダルビッシュは、順風満帆に、静かな冬を迎えていた。【高山通史】

 [2010年11月3日10時28分

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