50億円球団も夢じゃない?

 7年ぶりのリーグ優勝を果たしたソフトバンクが今オフ、超暖冬更改に踏み切る。16日、球団幹部が来季の「年俸総額12球団トップ」を予告。現在ホークスの年俸総額は約38億円とみられ、V戦士の大幅昇給が続出すれば50億円超のビッグ球団になる。CSファイナルステージで敗れたものの、選手にとっては優勝の2文字を実感するオフになる。

 まもなく始まる銭闘もソフトバンクに限っては、あっさり収束するに違いない。秋季キャンプ地の宮崎を訪れた小林至取締役(42)が超暖冬を宣言だ。

 「ウチは(年俸総額が)12球団で2番目ですよ。来季は1番になるかもしれませんよ」

 温暖な気候に包まれる宮崎でも寒さが強まり始めたが、ホークスの懐具合はホットなようだ。大胆発言は、きっと選手たちに優勝プレゼントを準備しているからに違いない。パ・リーグでダントツの年俸総額を誇るホークスが、さらにビッグ球団に成長する。

 プロ野球選手会が行った調査で、ソフトバンクは32億2480万円で12球団トップ。この調査では選手会に所属していないファルケンボーグ、李●浩、ホールトン、オーティズ、ペタジーニらの年俸が反映しておらず、今季年俸総額は関係者の話も含めると約38億円とみられる。12球団トップは選手会調査で28億4587万円ながら、選手会に所属していない選手の多くが巨額契約している巨人。推定年俸6億円の李承■、同5億円のラミレスだけでなく、クルーン、グライシンガーらを含めると年俸総額45億円超は確実。巨人の上を行くとなれば、50億円球団誕生の可能性もあるのだ。

 V戦士たちも優勝の重みを実感することだろう。タイトルホルダー組では、最多勝の和田、最優秀投手の杉内、盗塁王の本多、最優秀中継ぎの摂津&ファルケンボーグの大幅アップが有力。タイトルに届かなかったが、144試合出場した選手会長の川崎、主将として憎まれ役も買って出た小久保らもV効果があるはずだ。チーム3冠王ながら提示を不満としてFA宣言した多村にも、今回の球団方針は追い風だろう。

 ソフトバンクが球団買収に名乗りをあげた04年オフには、孫正義オーナーが年俸総額100億円超プランを示したこともあり、今回の総年俸50億円オーバーも現実味を増す。世間の不景気とは異次元の契約更改になりそうだ。※●は「木」へんに「凡」、■は「火」へんに「華」

 [2010年11月17日9時40分

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