阪神の即戦力ルーキーが19日に異例の「甲子園練習」を行うことが18日、分かった。ドラフト1位の榎田大樹投手(24=東京ガス)と5位の荒木郁也内野手(22=明大)がこの日来阪した。

 入団発表から年明けの新人合同自主トレまでの期間は、地元や所属先でトレーニングするのがふつうで、球団施設を使用するのは異例。球団の方針で、大学、社会人の両選手が呼ばれた模様だ。

 甲子園ボウル開催のため、隣接する室内練習場で練習に取り組む。球団関係者は「配布した自主トレのメニューを順調に消化しているか、中間報告の意味合いが強い」と、狙いを説明した。

 昨年は即戦力と期待された二神や藤原がキャンプやオープン戦で故障離脱し、大幅に後れを取った。今オフは二の舞いを避けるために、球団内でも慎重に育成プログラムを検討してきた。真弓監督も「状態を見て考えていく」と1軍キャンプ帯同を明言していない。

 これまでは担当スカウトがルーキーの練習過程をチェックしていたが、本拠地に呼び寄せることで選手の自覚も高まる。オーバーペースや練習不足を抑制することもできる。金の卵よ、無事に巣立ってくれ!

 他球団に先駆けて行う「本拠地練習」には、そんな願いがこめられている。

 [2010年12月19日11時2分

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