阪神新井貴浩内野手(33)がサプライズ指名に気を引き締め直した。大みそかのこの日、同い年で球団OBの赤星氏とABCラジオに出演(収録)。2位に終わった10年シーズンを振り返りながら、番組の最後には、特別収録された真弓監督が肉声で登場し「今年は悔しいシーズンだった。来年は4番として1シーズン頑張って、おいしいお酒を飲めるようによろしく」と4番指名を受けた。

 予想もしなかったサプライズゲストの登場。しかもいきなりの4番指名に「まさかラジオを通して聞くとは思わなかった」と苦笑いを浮かべながら「そう言って頂き、本当にうれしい。来年、また頑張ろうという気持ちになりました」とやる気をみなぎらせた。

 今季は右肩を負傷した金本に代わり、シーズン途中から4番に着任。打率(3割1分1厘)打点(112)と自己最高成績につなげ、チーム打率2割9分を誇った新ダイナマイト打線をけん引した。シーズン後には「来年は何番を打つかわからないが、4番なら『俺がやるんだ』という気持ちで1打席1打席立っていきたい」と自覚を見せており、その思いが指揮官に届く形となった。

 また、番組中では広島と阪神はどちらが好きか、簡単な飛球をよく落とすのはなぜかといった鋭い質問を受けたが、実はすべて金本が視聴者になりすまして用意したもの。そうとも知らずにまじめに答えていた新井は、最後にネタ明かしされ「大みそかくらい、そっとしておいてほしい。どうりでヘビーな質問が多いと思ったんですよ」と最後の最後までいじられっぱなしだった。【石田泰隆】

 [2011年1月1日11時50分

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