楽天星野仙一監督(63)の「つぶやき」が、随時お茶の間に届くことが19日、分かった。長くキャスターとして出演した日本テレビ系「NEWS

 ZERO」もこの日が最終登板。だが縁を大切にする監督は、同番組からの密着取材申し出を快く引き受けた。2月の沖縄・久米島キャンプ以降、紅白戦、オープン戦などの実戦中に自身がピンマイクを付け、ベンチでの肉声をオンエアする方向で調整が進んでいる。

 普段は聞けないベンチの「ツイート」は、野球ファンなら誰しも興味のあるところ。脚色一切なしの闘将の喜怒哀楽をダイレクトに聞き、手探りでタクトを振るいながらチームの骨格を固める作業を共有できる。球界では前衛的な企画実現の背景には、星野監督らしい思いやりが詰まっていた。就任決定後、スタッフに話したという。「楽天だけじゃない。自分が監督になったことで野球に興味を持ち、ファンとなってくれる方が少しでも増えたらうれしい。でき得る協力を惜しむつもりはない」。進んでスポークスマンとなり球界に恩返しする。リアルなつぶやきはその第1弾だ。

 星野監督と「ZERO」スタッフとのきずなは固い。思慮に富んだコメントを一貫して評価、北京五輪で敗れた後も変わらぬスタンスで出演を願った。「マー君、ナイスピッチング」「頼むぞ稼頭央」「ここはスクイズ」「何やっとる!」…。現場最前線の汗をファンが一体となって感じ、チームが前進していく。

 [2011年1月20日9時3分

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