9000キロカロリーの大食いトレで20勝ごっつあんです!

 ソフトバンク和田毅投手(29)が20日、鹿屋体大(鹿児島)での自主トレを公開し、5キロの増量に成功したことを明かした。「パワーアップ」を掲げ体幹トレを主に行っているが、食事では、相撲部屋並みに毎日平均6000キロカロリー以上を摂取。MVP左腕の球が、今季はさらに威力を増す。

 衝撃の大食いトレだ。エース和田の今オフのテーマは「力強さとパワー」。5日に開始した自主トレでは、すでに昨季より5キロ増の自己最重量となる体重82キロに到達させた。

 「食べることもトレーニング」という和田を早大時代から支え、今回の「パワーアップメニュー」も作成した専属の土橋トレーナーが、驚くべきカロリー摂取内容を説明した。

 「毎日、目安は6000キロカロリー以上。トレーニングがあるので朝と昼は、そこまで食べられないので夜にガツンと入れる。練習中も血糖値を一定に保つために、1時間半おきくらいでバナナなどを食べさせています」

 練習の合間の昼食ではおにぎりをなんと11個!

 もたいらげ、夕食では特大ハンバーグの後にステーキもペロリ。夕食も毎日1時間半から2時間かけ、夕食だけで5000キロカロリー1日合計で9000キロカロリーを超える日もあるという。一般的な成人男性の1日平均は約2000キロカロリー。その約3倍以上。多い日では4~5倍近く食べている計算となる。だが、ただ単に太ることが目的ではない。5キロ増とは思えない顔つきで和田は言う。

 「体重は増えたけど、まったく体は重くない。筋トレで(筋肉を)外側につけたわけではないし。体幹を鍛えているので、体の芯が自分でも太くなったイメージ」

 体幹を強くし、持ち味の球のキレに力強さを加えることが最大の目的だ。今回の自主トレでも、ほとんどの時間を体幹強化に費やしている。

 「体幹を使って投げることができれば、球の力も増すと思う。まだブルペンで立ち投げしかしてないけど、去年の今に比べかなりいい。低めに球威のあるボールを投げたい。今までの7、8割の力でも同じ球がいくと思うし、肩や肘への疲労も減って完投も増やせる」

 常に完投を狙うタイプだが、17勝を挙げた昨季の完投数はわずか1だった。リーグ連覇へ向けて中継ぎ陣への負担も考え、今季は完投数の増加を自身に課す。さらには、20勝と防御率2点台も狙う。

 「すべての面の数字で(昨季を)上回りたい。負け数を減らせば20という数字も見えてくると思う」

 力士並みの大食いで大きくエースが、連覇に導くMVP級の活躍をいただきま~す。【倉成孝史】

 [2011年1月21日12時28分

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