巨人原辰徳監督(52)が2月1日からのキャンプスタートを前に、サバイバルを予告した。30日、キャンプ地の宮崎入り。合同自主トレ中に、インフルエンザで一時離脱した大田の処遇について聞かれ「工藤がね」と、東海大相模の後輩でもある大田の降格と工藤の昇格を示唆。「そのへんが今年のジャイアンツのスタイルと理解してください」と宣言したように、その後球団から2軍降格が発表された。

 早い決断の裏に、原監督の強い姿勢が見えた。V奪回を目指す今季は「競争」がテーマ。投手なら開幕投手、守護神は横一線と明言したが、最も激しいのが、三塁のレギュラー争いだった。小笠原を一塁に専任させる意向を表明。外野からコンバートの亀井、新外国人のライアル、大田、中井らで競わせる方針を示していた。インフルエンザという不運な形の離脱ではあるが、「はい上がれ!」というメッセージが込められているようだった。

 大田はこの日、午前10時30分に宮崎県運動公園内の木の花ドームで練習を再開した。3日間、部屋で寝込んでいたが、ティー打撃で100スイング、マシン打撃で110スイングするなど、約2時間汗を流し、巻き返しへのスタートを切った。夕方に行われた1軍ミーティングで、原監督は「人におんぶされたり、ついていくだけではなく、1人1人が先頭に立ち、ジャイアンツを引っ張るんだ、という強い気持ちが必要」と訓示。競争意識を植え付け、キャンプがスタートする。【久保賢吾】

 [2011年1月31日8時30分

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