今年も守護神はオレ!

 直球トレ継続中の中日岩瀬仁紀投手(36)が4日、フリー打撃に初めて登板した。谷繁、和田の主力を相手にオール直球の47球。ヒット性の当たりはわずか4本だった。球速の平均は130キロ台前半と抑え気味だったが、低めにきっちりと収まる制球はさすが。自己採点も満点に近かった。

 「気持ちよく投げられた。自分で言うのもなんだけど、質の良いボールが投げられている。思った通りの調整ができている」。

 徹底的に直球にこだわるつもりだ。実はオフに始動してから変化球を投げていない。ここ数年は鳥取のスポーツジム「ワールドウイング」で新球を開発することが恒例となっていたが、今回はそれもやめた。変化球を封印し、納得のいく直球を追求してきた。

 守護神の気迫に宿敵・巨人のスコアラーも圧倒された。巨人樽見スコアラーは「今年は守護神がどうとか言われているけど後ろ(抑え)をできる人は限られている。衰えたという感じは一切ない」ときっぱり。例年通り守護神の名前を要注意人物として挙げた。

 日本記録の286セーブまであと10セーブ。順調に調整が進めば、記録ラッシュのシーズンが待ち受けている。

 「周りから球威、キレがなくなったと言われることもあるけど、そうは言われたくない。何が起こっても開幕には間に合わせるつもり」。

 今年も「9回」を任せるのはこの男。この日の「初登板」は周囲の雑音をシャットアウトするような快投だった。【桝井聡】

 [2011年2月5日10時20分

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