横浜のルーキー荒波翔(25=トヨタ自動車)が、「1打席目の男」となっている。2軍から紅白戦に呼ばれ1番中堅で出場。1ボールからの2球目に来たスライダーを右中間への三塁打とした。前回10日の紅白戦でも初球を右前打にしている。「前回は直球を打ったけど、今日はスライダーをうまく拾えた。バットの先だったけど、抜ければ三塁までと思って走りました」。打撃だけでなく、足もアピールする一打になった。

 2試合続けて、第1打席、しかも最初のストライクを安打にした。「いつも1打席目、1球目を大事にしています。気持ちの準備ができている。これを3打席までできるようにしないといけませんね」。2試合とも1安打に終わったものの、首脳陣に強い印象を残している。

 尾花監督は「アピールしているよね。彼が(1軍に)入ってくれると、足を使える選手が増える。足は脅威だからね」と、高く評価した。同監督が2軍キャンプを視察した際、荒波のプレーに目を留めた。50メートル走5秒8の俊足は、機動力を高めたいチーム構想にピッタリ。しかも地元横浜高、東海大の出身と、地元密着を推進する球団事情にも合う。1軍昇格、開幕1軍…いや開幕スタメンも期待される。【飯島智則】

 [2011年2月13日12時36分

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