巨人のドラフト1位ルーキー沢村拓一投手(22=中大)が、開幕ローテーション入りを前提とした調整に突入する。ナインは今日4日に日本ハム戦の地・札幌入りするが、沢村は先発組として川崎市のジャイアンツ球場に残留する。8日からの福岡遠征も帯同せず、残留調整することになった。川口投手総合コーチが、「しばらく(登板間隔は)空くと思います。広島(11日)か京セラ(12日オリックス戦)からチームに合流することになるでしょう」と明かした。移動だけでも負担になる長距離遠征には帯同させず、ジャイアンツ球場でじっくりと調整させる。開幕ローテーションから逆算した調整を課すことを意味する。

 ここまで紅白戦を含めた実戦3試合で8回3安打無失点のルーキーに対し、川口コーチはさらにこう話した。「次は長いイニング、その次は短いイニング、そしてシーズンに入っていければ」。開幕ローテーション争いを勝ち抜いたルーキーは、すでに、開幕後のスケジュールに組み込まれている。12日のオリックス戦、20日のロッテ戦(東京ドーム)と2試合のドーム球場での登板を経て、開幕3連戦(横浜戦)のデビューを迎えるのが有力。新人ということもあり開幕1、2戦目は回避し、3戦目が順当だろう。

 3日の西武戦では、先発候補の新外国人ブライアン・バニスター投手(30=ロイヤルズ)が5回途中5失点KO。ローテーションの確立について原監督は「まだもうちょっとですね」と、先発6枠の完成には時間が必要と話した。その中で、沢村には文句なしの当確ランプがともっている。この日は、前夜快投を演じた東京ドームでランニングとキャッチボールなどを行った。体の状態について「いいと思います」と、疲れを感じさせなかった。首脳陣の配慮も加わり、万全の状態で開幕に突き進む。【斎藤庸裕】