今季の勝利の方程式は「SBM58」だ!

 ソフトバンクが7日、育成選手だった藤田宗一投手(38=前巨人)とファン・デレオン投手(30=前パナマリーグ)と支配下選手契約を結んだ。藤田は年俸1500万円で、背番号は136から63に変更。デレオンは年俸1000万円で背番号は140から58に変更となった。(金額は推定)

 新ユニットの誕生だ。本拠で全体練習が行われた、この日午後。小林至取締役(43)が契約書を持って、一塁側ベンチ裏に足を運んだ。通算581試合登板のベテラン藤田と、内野手上がりの異色投手デレオンに支配下昇格を正式に告げるためだ。背番号136の藤田は63。デレオンは140から58に変更。ホークス救援陣に新たな戦力が2人加わった。

 藤田

 うれしいです。自信がなかったらユニホームを脱いでいた。まだ、1軍が決まったわけではないので、1歩ずつ進みたい。

 デレオン

 ハッピー。マウンドを支配して打者を攻めるのが自分のスタイル。優勝のために毎試合1軍で活躍したい。

 藤田はオープン戦2試合を投げ、計2回無安打無失点と抜群の安定感をみせた。デレオンは2日阪神戦で2回を投げて、こちらも無安打無失点。特にベールに包まれていたデレオンは、上と横手投げの二刀流ピッチングで衝撃デビューを飾った。左右2投手の加入は、摂津の先発転向&甲藤右肘痛離脱の救援陣をカバーする意味でも大きい。「SBM58」結成の可能性もある。

 ソフトバンクでは09年、グループ企業にもちなみ、摂津、ブライアン・ファルケンボーグ、馬原の頭文字をとって救援トリオが「SBM」と命名された。昨年は背番号48の甲藤を加えて「SBM48」に進化した。今季は藤田宗一(そういち)の下の名前から「S」をとり、デレオンの背番号58で、新ユニット「SBM58」が出来上がるというわけだ。

 お披露目式は、今日8日の巨人戦に設定されている。2投手ともメンバー入りし、登板待機予定。藤田にとっては古巣にあたる。首脳陣はすでに、走者を背負った場面で、サウスポー藤田を左打者相手に登板させるケースを想定している。

 藤田

 特に古巣とか意識していない。これまでは外角中心のピッチングだったので、これからはシュートとか内角を使うようにしていく。

 昨オフに2度目の戦力外通告を受けた藤田は、持ち味全開を宣言。高校時代まで内野手だったデレオンは、ビッグチャンスをゲット。異色経歴の2人が、激しい救援陣バトルに割って入ってきた。