西武2年目の菊池雄星投手(19)とルーキー大石達也投手(22=早大)が開幕1軍に内定したことが6日、分かった。ともに中継ぎで起用される予定。実戦である程度の結果を出したことに加え、震災の影響で一時帰国したシコースキー、グラマンが開幕に間に合わず、中継ぎ不足のチーム事情も追い風となった。

 連日のコーチ会議で振り分け作業が行われ、開幕メンバーの方向性が固まった。当初、2人の育成方針は先発だったが、抑えで実績のある助っ人不在で状況が一変した。この日、再来日したグラマンは2軍調整が確実。実戦不足で12日のシーズン開幕には計算できず、昨季セーブ王のシコースキーは再来日のメドも立っていない。菊池は特に手薄な左腕として、大学時代に抑えを務めた大石はリリーフ適性が評価された。

 最速155キロのドラ1コンビは1軍の当落線上だった。経験は浅いが、短いイニングで通用する球威と、怖いもの知らずの若さがある。昨季、左肩を故障した菊池は、3月の1軍対外4試合で無失点。4月3日ソフトバンク戦の2イニング目に3失点したが「中継ぎでは、内容より1イニングを0点で抑える」という自分の中の最低目標はクリアしてきた。勢いのある直球を取り戻し、2年目で初の1軍切符となる。

 主に2軍で先発経験を積んでいた大石は、突然の配置転換にも順応した。4月に入って中継ぎ起用された2日ソフトバンク戦で1回を無安打無失点、主力組から2三振を奪った。プロ入り後は球速が出ずに悩んでいたが、慣れたポジションに戻って調子は上向き。渡辺監督は「いろいろな選択肢がある」とロング救援や先発ローテの谷間での起用も検討している。開幕前の最終試合となる今日7日ロッテ戦後、正式に開幕メンバーが決まる。