<横浜7-6巨人>◇29日◇横浜

 巨人どうした。1回から5回まで毎回得点で6点を奪い、主導権を握りながら、先発ディッキー・ゴンザレス投手(32)が5回途中3失点でKO。小刻みに継投して逃げ切りを図るも、6回に西村、高木が4点を失い、逆転負けを食らった。最下位横浜相手に痛すぎる敗戦内容で4連敗。今日30日の結果次第では、開幕月の4月は単独最下位スタートになってしまう。

 ようやく打線に元気が出たら、今度は投手がしぼんでしまう…。巨人が4回表で5-0と、圧勝ムードから急降下して逆転負けだ。最下位横浜と3連敗同士の争いで、先に連敗脱出を譲って4連敗。ヤクルトに3連戦3連敗を喫した静岡では、3戦合わせて12安打と沈黙した打線が、この日だけで15安打。それでも、昨年4月13日阪神戦以来となる5点リードからの逆転負けとは。投打がかみ合わないとはこのことだ。

 まずは先発ゴンザレス。3回まで無安打だが、4回から別人の投球だった。5回2死一塁。6-3と3点リードでも、ベンチは続投を断念。原監督は言う。「あそこで限界と思わせる投手では先発させない方がいいよね、しかし。やはり5回あるいは6回を投げ抜くんだ、投げ抜けるんだという状態で、先発ローテーションに入っているわけだから」。前回17日広島戦も5回2死で降板していた。1巡目は抑えても、2巡目に打ち込まれる。川口投手総合コーチは「先発の自覚がない」と一喝、ローテーションからの脱落を示唆した。

 前倒しの継投となり、救援陣に負の連鎖が及んだ。5回2死一、三塁で登板した西村は、最大の武器シュートで吉村を仕留め、ピンチを脱出。だが、6回に直球を狙い打ちされ、危機を招いた。ベンチ裏では「あんなにいいシュートで吉村を抑えたのに…」と悔やむ声が漏れた。普段は温厚な川口投手総合コーチも「守りに行ってしまった。このゲームに負けるのは本当に悔しい。スピリットを感じない」と、感情むき出しにし、100%の投球を求めた。今日30日も敗れると、最下位転落。先発はルーキー小山が予想される。一心不乱の投球に、連敗脱出の活路を見いだしたい。【金子航】