セ・リーグ首位のヤクルトが、今年の第1回スカウト会議で、高校生で唯一、東海大甲府(山梨)高橋周平内野手(3年)を1位候補にリストアップした。前日6日に都内で約2時間の会議を行い、1位候補を5~6人に絞った。東洋大・藤岡貴裕投手(4年=桐生一)、明大・野村祐輔投手(4年=広陵)ら即戦力投手中心の中、異彩を放ったのが将来の中軸候補だ。

 すでに高校通算60本塁打を超える左の大砲。球団では投手力強化と並行して、長くレギュラーを張る日本人野手の発掘にも力を入れている。現在は遊撃を守るが、プロ入り後は三塁に適性があると見て、打撃力を最大限に評価した。

 高校生は約60人を指名候補に挙げたが、球団関係者は「打球の速さは、高校生レベルではない。反対方向にも大きな打球が打てる」と群を抜く。

 ヤクルトには同校OBの村中が、先発4本柱として活躍する土壌がある。即戦力投手の指名を含め、最終的にはドラフト直前のチーム状況などを加味しての判断になるが、球団待望の長距離砲へ、密着マークを続けていく方針だ。