<中日1-0阪神>◇5日◇ナゴヤドーム

 ここには魔物が潜んでいるのか。完全復活したはずの猛虎打線が金縛りにあったようにシュン…。今季初対戦の岩田から浅尾、河原とつながれて完封負け。9回に3番手小林宏投手(33)がサヨナラ打を浴び、ナゴヤドームでは4月17日に続き、2戦連続の0-1のサヨナラ負け。同球場では24イニング連続無得点となった。

 岩田に対し5番までが無安打。直球、スライダーをコーナーに配し、100キロほどのスローカーブを交える右腕にタイミングが合わなかった。調子を上げていた新井貴もブレーキになった。

 6回は2死二塁で、当たり損ねの三塁ゴロ。8回は2死一、二塁で浅尾にバットを折られて投ゴロ。主砲は岩田を「低めに集まっていた」と評した。4試合連続打点を挙げていた勝負強さは影を潜めた。

 ナゴヤ病と合わせ、奇妙なジンクスも判明した。「横浜戦で打ち疲れ症候群」。横浜に派手に打ち勝ったあとは、勝率が悪い。「巨人病とよく言われるけど、横浜病だよ」と木戸ヘッド。阪神が巨人戦後に沈黙する傾向があるが、昨年は8月17日から横浜にいずれも2ケタ得点で3連勝したが、その後4連敗。8月31日から3戦合計29点の猛打で3連勝したら2連敗。今回も、横浜に計41安打で3連勝した勢いが止まった。

 新井貴は「明日よ、明日」と強い口調で行った。昨年2勝10敗のナゴヤで今年は1勝2敗1分け。負のデータは早いうちに消去しておきたい。【柏原誠】