阪神和田豊監督(49)が、来季残留が決まった藤川球児投手(31)に、1イニング限定の縛りを設けない見通しを示した。高知・安芸キャンプ2度目の休日となった12日、守護神のイニングまたぎについて現時点の構想を披露した。

 和田監督

 する、しないは場面、場面になってくるが、勝負どころではあるかもしれない。シーズン終盤の大一番は、球児ぐらいのピッチャーは意気に感じてやってくれると思う。

 藤川は今季56試合に登板。イニングまたぎは10月5日ヤクルト戦、同8日横浜戦の2試合だった。新指揮官も勝負どころでは、1イニング限定にこだわらない柔軟な姿勢でいる。

 和田監督

 1年間やっていく上でもたせようと思えば、起用法を考えていかないと。前を投げる投手に頑張ってもらって。ないに越したことはないので。

 守護神の残留確定で青写真通りにチーム戦略を進められる。「はっきりしてよかった。よし頑張ろうと思います」と、安堵(あんど)した。

 一方で藤川は来季中に海外FAを取得してのメジャー移籍を夢に掲げている。和田監督は「薦めているわけじゃないが」と断った上で「志というかビジョンを持って目標を目指すことは悪いことじゃないと思う。本人の考え方なので。その上でタイガースでやってくれればいいし」と、守護神の姿勢に理解を示した。【益田一弘】