中日に復帰した山崎武司内野手(43)に厳しい“ノルマ”が設定された。11日、ともにハワイ自主トレを行う福留孝介外野手(34=インディアンスからFA)と中京競馬場でトークショーを行った。その後、後輩から期待を込めた言葉を突きつけられた。
「期待する数字?
そうだなあ。やっぱり25本!
80打点!
それくらいはやってくれるでしょう」
古巣復帰が決まったばかりの先輩に対して、福留は当然とばかりに言った。今季の中日で最多本塁打はブランコの16本、最多打点は和田の54打点だった。つまり、これを達成すれば不動の4番と言えるほどの数字だ。
山崎はやや困ったように苦笑いしながらも、後輩の期待をがっちりと受け止めた。
「そうかあ。それならスタメンで出続けないといけないな。でも、高木監督も『競争だよ』と言ってくれたわけだからね」
復帰が決まった瞬間に、主砲ブランコから一塁の座を奪ってレギュラーになると宣言した。高木監督も代打専任で扱う気はなく、ブランコと定位置を奪い合ってほしいと公言している。中軸に座れば、福留が設定したノルマをクリアするチャンスは十分にある。
「つい先日、山本さんに会ったんですけど、どっちが来年、倒れるか勝負しようということになった。まあ、来年は山本さんに辞めてもらって、僕はあと2、3年は頑張りたい。ブランコからレギュラーを奪ってやります!」
トークショーでは46歳山本昌とも引退をかけて勝負すると宣言し、ファンを沸かせた。年齢の限界を超える山崎の挑戦を、ファンも、福留も楽しみにしている。【鈴木忠平】