巨人山口鉄也投手(28)が結婚することが22日、分かった。野間口、松本、隠善に続き、今オフ第4弾のおめでたいニュース。相手は神奈川県在住で、会社員の亜希さん(26)。昨年秋に高校の同級生の紹介で知り合い、1年の交際期間を経て、16日にプロポーズ。早ければ来月中にも婚姻届を提出する。生涯の伴侶とともに、史上初の5年連続60試合登板を目指す。

 山口の心を射止めたのは、亜希さんの見せる笑顔だった。「一緒にいると、いつも隣で笑ってくれる。彼女の笑顔を見ていると、僕まで元気になってくるし、頑張らなきゃって思える。自然と自分も笑えるんですよね」。勝負の世界に生きる男にとって、彼女と過ごす時間こそが極限まで高められた気持ちのリミッターを外せる瞬間だった。

 山口の思考を変えたのも、亜希さんの笑顔だった。今季は抑え、セットアッパーを務めたが、登板時は常に緊迫の場面。先発投手の勝ち星やチームの敗戦の責任を負う日もあった。救援失敗の日はチームメートから「この世の終わりみたい」と例えられるほど落胆し、気持ちの切り替えに時間がかかったが、そんな時でも亜希さんはいつもの笑顔でお出迎え。「ネガティブな自分を、ポジティブにさせてくれる。前向きにいこうって思えるようになった」と変化を実感する。

 食生活もガラリと変わった。「食べ物には特にこだわりはないです」と話すほどで、試合後にはコンビニ弁当や牛丼チェーン店で空腹を満たすこともあったが、亜希さんは料理も得意で、栄養のバランスを考えたメニューを用意。ウエートトレーニングを行った後には、筋肉になりやすいとされる料理で体づくりのサポートも行った。「おいしいし、僕の体を第一に考えてやってくれるんです」と感謝する。

 男としての決断は、地元の横浜・みなとみらいで決めた。「言葉は秘密です」と照れ笑いを浮かべたが、婚約指輪とともに自分の思いをストレートに伝えた。亜希さんの魅力を「今風の感じに見えるけど、考えもしっかりしていて、すごく大人なところ」と話す。「これからも彼女が笑顔でいられるように。僕がしっかり支えていって、笑顔の絶えない家庭を築きたい」と笑顔で締めた。

 ◆山口鉄也(やまぐち・てつや)1983年(昭58)11月11日、神奈川県生まれ。横浜商卒業後、米大リーグのダイヤモンドバックスのルーキーリーグを経て、05年育成ドラフト1巡目で巨人に入団。07年4月に支配下登録され、08年からは史上4人目の4年連続60試合登板を達成した。184センチ、83キロ。左投げ左打ち。血液型A。