エース育成プログラムが、静かに進行している。日本ハム斎藤佑樹投手(23)が今日16日、DeNAとの練習試合(名護)に先発する。前回11日広島戦(名護)に続き今季2度目の実戦で、3イニングを投げる予定。次回は中6日で23日ヤクルト戦(名護)に登板する可能性が高い。今キャンプでは実戦10試合のうち、紅白戦や韓国球団との練習試合が6試合組まれている。斎藤は、よりシーズンに近い形で調整可能な国内3球団への“練習登板”をこなし、オープン戦までの準備を整えることになる。

 前回11日の広島戦では直球を多めに投げた斎藤だが、今回のDeNA戦は「変化球をひと通り使ってみたい。いろいろ試しつつ、結果を残したい」とポイントを挙げる。DeNAの中畑監督とは、今年1月、知人の結婚式で対面。「元気。現役時代の映像を見ても常に全力」と印象を口にした。「一緒に球界を盛り上げようと言われ、その気持ちが伝わってきました」。キャンプでも話題独占中の真のエンターテイナーから、きっちりとプロ魂を伝授。自身に課された使命を、あらためて胸に刻んだ。

 練習休日の15日、斎藤は午後からキャッチボールやランニングで汗を流し、DeNA戦に備えた。栗山監督は「調整しながらも、抑えてくれないと。完璧というか、100%で。スカッと爽やかに投げてほしいね」と、コカ・コーラのキャッチコピーを引き合いに、背番号18の投球に期待を込める。新世代のスターとして、投球内容でも、アピール面でも、スカッと中畑DeNAをねじ伏せてみせる。【中島宙恵】