楽天井坂亮平投手（２７）が先発ローテーションに前進した。チームの今季初対外試合となるＤｅＮＡ戦（１８日、宜野湾）で先発し、３回を１安打無失点に抑えた。３回５安打２失点だった１１日の紅白戦の反省を生かし、打たせて取る投球ができた。星野監督も「０に抑えたからね」と評価した。

　宜野湾名物の強風にも、マウンドの井坂は冷静だった。「風が強い。ゴロを打たせよう」と低めを意識。昨季、星野監督から伝授されたツーシームで、１回からゴロの山を築いた。３回までの９アウトのうち、計５つを内野ゴロで奪った。「相手の早打ちに助けられました」と謙遜したが、しっかり結果を出した。

　「杜（もり）のダルビッシュ」となるかも知れない。試合前、星野監督はＤｅＮＡ国吉が「ハマのダルビッシュ」と呼ばれているのを知ると、「うちにはおらんのか。杜のダルビッシュは」と本拠地仙台の愛称にちなみ戦力台頭を望んだ。「ダルビッシュのように背が高いのはいっぱい、おるんだけどなあ」と最後は嘆き節も入ったが、井坂も身長１８６センチの長身だ。好投を「この風の中、低めにというテーマを持ってやったね」と評価した。

　現在、先発陣は田中、塩見、ヒメネスの３枠までしか決まっていない。４人目に大きく前進した井坂は「まだまだ。セットからの投球など課題は多い。７５点ぐらいです」と、走者を背負うとボール先行となった点を反省した。気を抜くことなく次回登板に臨む。【古川真弥】