2冠ローテだ、星野超えだ!

 最多勝&最優秀防御率の吉見一起投手(27)が中5日で巨人戦3戦目(12日)に先発する。昨季は右肘手術の影響で春先こそ出遅れたが、夏場以降は中5日の登板を続けて白星を積み重ねた。最高のシーズン再現へ。巨大戦力との対戦は試金石になり、13連勝の球団新記録もかかっている。

 竜の大黒柱がフル回転モードに突入する。ナゴヤ球場で先発陣の練習を見守った権藤投手コーチが秘策を明かした。巨人3連戦に登板する先発の名を挙げた時だ。指を折り曲げて最後に出てきたのが、早くも2勝を挙げる吉見だった。

 権藤投手コーチ

 雄太、中田賢…。3戦目?

 そこらへんはわからん。吉見でいくかもしれん。兼ね合いもあるし、去年のこともあるからね。

 本来の順番であれば、5日DeNA戦(横浜)で7回無失点と好投した5年目山内を3戦目(12日)に登板させることが一般的。その順番を変えてまで吉見をG戦にぶつける。同コーチは「中5日で吉見」というプランを頭に描いているようだ。

 昨年も吉見は中5日の登板が10試合あり6勝1敗、防御率1・34と好成績を残している。右肘手術の影響で出遅れたが、夏場以降は驚異的なスピードで白星を積み上げた。その要因の1つとなったのが「中5日」だった。安定感のある投手をフル活用できることはチームにとっても、大きなメリットだ。

 吉見

 投げろと言われたところで投げるだけ。しっかり調整して投げるだけ。勝つことが一番いいんでしょうけど、まだ切羽詰まっていない。夏以降、いかに勝っていけるか。不安なくマウンドに上がれるようにしたい。勝てるゲームを落とさないようにしたい。

 余裕さえ漂うコメントに、堂々とした面構え。巨人戦で白星を手にすれば、昨年8月13日横浜戦からシーズン13連勝となる。49~50年服部、58~59年大矢根、75~76年星野仙を上回る球団新記録。今季初めてとなる得意の「中5日」。しかも相手はV候補筆頭。燃える材料には事欠かない。【桝井聡】