<阪神0-5ヤクルト>◇2日◇甲子園

 救世主となって戻れ!

 阪神クレイグ・ブラゼル内野手(32)が今日3日に出場選手登録を抹消されることが2日、分かった。チーム最多の8本塁打を放ちながら状態が上がらず、新井良に出番を明け渡して16試合連続で先発を外れている。チームは今季初の4連勝を狙ったヤクルト戦で完封負け。今日3日広島戦(マツダ)から長期ロードを助っ人大砲抜きでスタートする。

 平日にもかかわらず、3万8110人が駆けつけた甲子園。4連勝を狙ったムードが一転、しぼんでしまった。ヤクルト・ロマンに完封勝利を献上し、今日3日広島戦からは長期ロードに突入する。8月31日で甲子園に広島を迎えるまで、計24試合を聖地以外で戦う苦しい旅路。そのスタートに、大砲はいない。

 この日、首脳陣が決断を下した模様だ。ブラゼルが今日3日に1軍登録を抹消される。実戦感覚を保つため、2軍再調整を志願した可能性が高い。ここまでチーム最多の8本塁打を放ちながら、打率2割3分9厘と本来の調子を取り戻せずにいた。

 好調の新井良に出番を明け渡す形で7月8日巨人戦以来16試合連続スタメン落ち。この間は代打で8打数1安打にとどまっていた。この日も3点を追う8回2死の代打で四球。代打出場のルーティンに苦しんでいたのは間違いなかった。

 最近は試合前練習中に外野守備も積極的にこなし、時には2軍練習に加わって鳴尾浜でシート打撃も敢行した。「自分はやれることをするだけだから」。志願して泥にまみれ、実戦感覚をキープしようと試みていた。今日3日の2軍合流から、鳴尾浜でウエスタン・リーグ、ソフトバンク戦に出場する可能性が高い。代わりに俊介が1軍再昇格する見込みだ。

 借金12で4位ヤクルトとは5ゲーム差。苦しい状況の中、最短10日間で復帰したとしても、少なくとも9試合はB砲抜きで戦う。首脳陣はコンディションを見極め、あえての2軍再調整を決断。救世主に変身しての帰還が期待される。