<西武7-1日本ハム>◇10日◇西武ドーム

 西武の4、5番コンビが、計7打点の大暴れで首位日本ハムを粉砕した。1回にクリス・カーター内野手(29)が本拠地初アーチとなる先制の2号3ラン。1点を返された4回には中島裕之内野手(30)の走者一掃二塁打とカーターの左前適時打で4点を加え突き放した。中村が左膝痛で4試合連続先発落ちする中、その4試合で中島が打率4割の6打点、カーターが同3割5分3厘の7打点。頼もしい活躍に渡辺監督は「打つべき人がしっかりチャンスで打つとチームも勢いに乗ってくる」と上位追撃への手応えをはっきりと感じ取った。

 中島はここが勝負どころと強調する。「もう(残り)50試合やからね。ぼちぼちいきますとか言ってられない。勝てる試合は勝っていかないと、(差が)詰まっているし何位になるか分からない」。中村の代役4番として穴を埋めて余りある活躍だが「来た状況で打席に入って、自分の役割を果たすだけ。何番だろうが関係ない」とがむしゃらな姿勢が好結果を呼んでいる。

 「遅れてきた助っ人」カーターも5番の仕事を果たした。名門スタンフォード大出身の左打者は「投手によってアプローチを変えている。毎打席どこに打つかを自分で設定して打席に入っている」と徹底研究で結果を出した。「勝負強いしムードメーカー的なところもある」と渡辺監督の評価も高い。今季チームの課題だった5番が埋まり、首位奪還への態勢が着々と整ってきた。【大塚仁】