<広島0-1DeNA>◇7日◇マツダスタジアム

 貧打にあえぐ広島が、必勝態勢を整える。2試合連続、今季17度目の完封負けで、お得意DeNA相手に星を落とした。4位ヤクルトとの争いは激しく、9日DeNA戦に野村祐輔投手(23=明大)が初の中4日で先発することが決定。さらに高卒ルーキーの戸田隆矢投手(19=樟南)が1軍に合流した。チーム一丸で初のCS進出をつかみ取る。

 意地すら見せられなかった。わずか1点が遠い9回も東出、梵がフライアウトに倒れ、最後はエルドレッドが初球を打って投ゴロ。4球で片付けられDeNA国吉に初完封を献上した。2試合連続の完封負け。ここ9試合で9得点と極度のタイムリー欠乏症に陥っている。野村監督は「バントをすれば失敗するし打たせればゲッツー。大事なところでヒットは出ないし、3本しか打っていないから。非常に厳しい状況」とやりきれなさを口にした。

 初のCS進出のために、必勝態勢を敷く。4日中日戦(ナゴヤドーム)で3回5安打3失点で降板した野村が、プロ初の中4日で9日DeNA戦に登板することになった。同戦は5試合に登板し防御率0・00。10勝目に2度足踏みする右腕がお得意様から節目の星をかけてマウンドに上がる。

 新顔も加わった。高卒ルーキーの戸田が、試合前練習に参加。2軍で10試合に登板し4勝2敗、防御率3・61の成績を残し、チャンスを手に入れた。登録抹消された大竹に代わって、12日巨人戦(東京ドーム)でデビューすることが有力だ。

 「自分と同い年の選手も1軍で何勝も挙げているので。緊張で固まると思うけど冷静に投げたいです」

 楽天釜田、ソフトバンク武田ら同世代の活躍に刺激を受ける左腕が、鯉の救世主になるかもしれない。【鎌田真一郎】