<阪神0-2中日>◇22日◇甲子園

 和田阪神が今季21度目の完封負けを喫した。今日23日にも、CS進出の可能性が完全消滅し、2年連続Bクラスが確定する。

 この光景を何度見たことだろう。4安打完封負けで、借金は今季最多の20に突入。借金19の状況では、引き分けを挟んで11連勝していたが、ついに防波堤が崩れた。

 今季初先発の21歳右腕、中日伊藤に4回まで無安打に封じられた。5回にマートンの左前打と森田の四球で、無死一、二塁の好機をつくったが、浅井が犠打失敗。捕手谷繁の前に転がしたが、三塁に送球され、まさかの併殺打でチャンスをつぶした。浅井は「ちゃんと決めないと。練習します」と肩を落とした。

 6回にも1死一塁の場面で大和が2ストライクから、高めの球に手を出し、一ゴロ併殺打。少ないチャンスを生かせなかった。20度以上の完封負けは24度の63年以来の屈辱。和田豊監督(50)は個人名こそ挙げなかったが、小技が求められる選手たちに奮起を求めた。

 和田監督

 甲子園という広い器を本拠地として、ああいうことができていかないと。そういうところで飯を食っていく選手。ああいうところができてこないとリズムが出てこない。接戦を取れない1つの要因になっている。

 週末の甲子園には4万6810人で埋まったが、何の抵抗もできぬままの惨敗をさらしただけ。

 01年以来の借金20。だが、グラウンドには、そんな数字以上に厳しい現実があった。【岡本亜貴子】

 ▼阪神が50勝70敗14分けで借金20に到達。01年閉幕時の借金23(57勝80敗3分け)以来、11年ぶり13度目の借金20以上となった。過去12度のうち、89年5位のほか11度は最下位に終わっている。今季借金19で迎えた試合ではここまで12戦無敗(11勝1分け)と踏ん張ってきたが、13試合目で大台に乗った。

 ▼阪神の完封負けは今季21度目。62年と並ぶ球団ワースト2となった。なお球団最多は63年の24度。