ロッテが元横浜(現DeNA)投手コーチの斉藤明雄氏(57)を1軍投手コーチに招聘(しょうへい)することが29日、分かった。斉藤氏は現役時代に通算128勝、133セーブと先発、守護神の両ポジションを経験。横浜一筋だが、コーチとして通算7年の指導歴を誇り、伊東新監督での投手コーチとして白羽の矢が立った。

 ロッテは今季5位と低迷。前半戦は安定した投手陣の力で42年ぶりに首位を走ったが、後半戦は唐川、藤岡ら先発ローテ陣に故障者が発生し、失速した。チーム防御率は3・13とリーグ4位。シーズン後に西本1軍投手コーチ、井上1軍ブルペン投手コーチ、成本2軍投手コーチと3人が退任となり、コーチングスタッフの再編成が急務だった。斉藤氏は投手コーチ陣の中心となって、指導をしていくことになる。

 伊東監督はこの日、組閣について「9割方、固まっている。近いうちに発表できる」と完成に近いことを明かした。打撃コーチにソフトバンクを退団した立花氏、外野守備走塁コーチに日本ハム清水コーチを迎えることは決定的。斉藤氏も加わり、伊東体制が本格的に動きだす。

 ◆斉藤明雄(さいとう・あきお)1955年(昭30)2月23日、京都府生まれ。大商大から76年ドラフト1位で入団。主なタイトルは77年新人王、82年最優秀防御率、83年と86年の最優秀救援投手など。通算成績は128勝125敗133セーブ、防御率3・52。横浜では93年に選手兼任コーチ、96~99年に1軍投手コーチ、07~08年に1軍投手チーフコーチを歴任する。