巨人主力の契約更改交渉が28日、東京・大手町の球団事務所でスタートした。トップバッターは宮国椋丞投手(20)。前日、原監督から「会見の声のボリュームを上げた方がいいんじゃない?

 来年の課題だね」と注文を受けていた。いきなり成果を発揮する舞台が来たが、実質初めてとなる本格的な交渉を終えた直後の会見は、今季通した初々しい姿のままで終えた。堂々とした投球から感じさせない素朴な悩みを素直に告白した。

 -監督に元気よくと言われたばかり

 宮国

 はい…。そうなんですけど、囲み取材はやっぱり苦手のままで。

 -ファンの前に出る機会も多かった

 宮国

 はい。球団の方に計らっていただきました。でもなかなか、上手にならないですねぇ。

 -成績に自信は持った

 宮国

 いえ。手ごたえとか自信は、特にないです。また来年も開幕1軍を目指して。クリアできたら、今年以上の成績を出せるように貢献したいです。

 -本業は投げること

 宮国

 はい。でも、監督と約束したので。来年1月1日からは、しっかり元気よくやります。あっ、タクシーはこっちですか…。それではまた。失礼します。

 今季630万円から970万円増の推定1600万円でサインした。監督がたくましさを求めるのも当然だが、最敬礼で引き揚げる純な姿が魅力であるのも、また事実だ。【宮下敬至】