パチパチ、裸侍の結成だ。WBC日本代表候補のソフトバンク本多雄一内野手(28)が24日、チーム内の“儀式”を来年3月の本大会でも持ち込みたい考えを明かした。その中身は、本多流に言えば「裸タッチ」。福岡ヤフードームのベンチ裏で行われていた、知られざる秘儀を打ち明けた。

 「ハダカ侍」とでもいうべきか。本多がWBCに向けて、ある提案をした。「それをやれば勝てるという保証はないけど。まあ明るくやろうということで」。練習や試合後。よくあるハイタッチにとどまらず、ロッカー室や大浴場で、裸になった互いの体をたたき合うのだという。名付けて「裸タッチ」。日本一になった昨季、チーム内で行われていた“儀式”だ。

 「背中だけじゃなくて、胸とかお尻とか。内川さん、マッチ(松田)らとやってました」。くしくも3人とも今回の日本代表候補。他にもソフトバンクから摂津、森福、大隣が選出されており、みんなでやれば他チームの選手も巻き込みやすい。3連覇を狙う侍ジャパンの一員として「やっぱり一体感は大事ですからね」と力説した。

 仕事を終えたサラリーマンが「飲みにいくか~」となるように、本多によれば、プロ野球選手にも同様の解放感があるのだとか。「試合に3時間集中して、ユニホームを脱ぐ瞬間は終わった~と思う。その時に脱ぐのはめっちゃ早いですよ」。そこでバシバシ。博多ならぬ広島名物もみじまんじゅうのような赤い手形がつけばつくほど、より結束力は高まる?

 これはもちろん、あくまで選手間のコミュニケーションを高める1つの方策にしたい考え。決して変な意味ではない。過去2度のWBCを振り返っても、相当なプレッシャーが襲いかかると予想される。そんな時こそ、明るく、楽しく。グラウンド外ではすべてを脱ぎ捨てて、海外の強豪を迎え撃つ腹づもりだ。【大池和幸】