日本ハムのドラフト1位大谷翔平投手(18=花巻東)の二刀流挑戦が、第2段階に入る。キャンプ最後の練習休日となった25日は、休みを返上してキャッチボールなどで汗を流した。明日27日には1軍合流後、初めてのフリー打撃に登板し、以降はブルペン投球よりも実戦登板を優先。野手限定だった実戦起用から1歩進み、投打両方で試合に出場しながら、レベルアップを目指していくプランに変更される。

 193センチの長身は、ユニホームを着ていなくても目立った。半袖、短パンの大谷が、同期入団のドラフト3位鍵谷陽平投手(22=中大)とともに、休日返上でキャッチボールなどを行った。注目ルーキーを見つけたファンは、サインを求めて集まった。

 大谷

 いい休日になりました。明日(26日)も試合があるので、準備です。

 前日24日には、宮西らに誘われて初めて外食に出た。リラックスした表情で、キャンプ最終クールへの調整を進めた。

 鍛錬の場は、練習から実戦へと移行する。明日27日にはフリー打撃に登板し、1軍経験のある鵜久森、今浪らと“対戦”する予定。その後は、これまでの「ブルペン投球+野手での試合出場」ではなく、投打両方で実戦に起用される見込みだ。

 3月に入ればオープン戦が本格化し、2軍でも春季教育リーグがスタートする。ブルペン投球など、腰を据えて練習する時間は取りにくくなるが、栗山監督は「いい投手は(ブルペンで)球数を投げなくても、試合の中で調整していくことができる。ダルだって、そんなに投げていない」と話し、大谷の実戦での投手デビューにもゴーサインを出した。今後は実戦経験を積みながらレベルアップさせていく考え。同監督は「イメージ通り進んでいる。プロとしての勝負ができるところにきた」と、二刀流挑戦が次なるステップに突入したことを明かした。

 キャンプ打ち上げ後は、卒業式や新人研修会などの行事があるため、1度、拠点は2軍の千葉・鎌ケ谷に移るが、球団イベントがある5日以降は再び1軍に合流する予定。その後は、1軍オープン戦と2軍の教育リーグを行き来しながら、実戦に出場していくことになりそうだ。

 今日26日は野手として、広島との練習試合(名護)に出場する予定。対外試合は2打席立ってまだ安打がない大谷は「打てればうれしいです。ヒットが出て損はないと思うので」と、結果にもこだわっていく。【本間翼】