阪神上本博紀内野手(26)の開幕戦出場が2月28日、絶望的な状況になった。26日のWBC日本代表との強化試合で伊藤隼と激突して退場した。27日に検査した左足の診断結果が出た。杉本チーフトレーナーは「前距腓靱帯(じんたい)の損傷」と公表。明日2日から西宮市の鳴尾浜球場でリハビリを開始する予定だ。

 和田阪神にとっては、痛恨の離脱だ。沖縄・宜野座キャンプから好調で、実戦では3割を超える打率を記録。俊足を生かした積極的な走塁も首脳陣から高く評価されていた。

 和田監督は「ちょっと時間がかかりそうやな。心配だ」と表情を曇らせた。久慈守備走塁コーチも「開幕はいないと思って、準備する」と話した。

 二塁の開幕スタメンは新戦力の西岡が決定的だが、上本は代走、代打など流れを変えるバックアップ要員で計算できる選手だった。ここまで攻撃面は順調に調整を進めてきたが、貴重な「駒」を失うことが確実となった。