<オープン戦:ソフトバンク3-11ロッテ>◇10日◇ヤフオクドーム

 抑え候補のソフトバンク五十嵐亮太投手(33=ヤンキース)が窮地での直球勝負を実証した。7回にオープン戦4度目の登板。「状態はあまり良くなかった」。カーブがすっぽ抜けるなど変化球に苦戦しつつも、2死一塁から大松をこの日最速、真ん中高めの153キロで空振り三振に仕留めた。「今日はカーブを捨てても良かった。その見極めですね。その時その時でいいものをチョイスすること。最後は高めで空振りを狙っていたし、力で押せる自信は持てています」。いざという局面での対処能力を首脳陣に印象づけた。

 これで対外試合6試合、紅白戦から実戦8試合連続で無失点を続ける。同じ抑え候補の岩崎は最終回に3連打を浴びて2失点、さらにファルケンボーグは自宅で荷物を運んだ際、右手薬指に擦り傷ができたため、登板回避。ライバルがアピール失敗に終わり、五十嵐の投球は自然と際立った。秋山監督も「変化球は抜けたが、結果はゼロに抑えた。最後は力勝負で抑えたね」と評価していた。

 守護神の最終テストは、あくまでもWBC日本代表の森福がチーム合流後。ただ、現時点では五十嵐が頭一つリードしている。