日本ハムの次代のエース候補・中村勝投手(21)が、本拠地での「開幕投手」に抜てきされることが1日、分かった。札幌ドームで今季初の主催試合となる5日ソフトバンク戦の先発に内定。当初は武田勝投手(34)を予定していたが、3月29日西武戦での左ふくらはぎ筋挫傷で出場選手登録を抹消。栗山監督らがスター性を含めた将来性を買い、中村に代役を指名した。

 甘いマスクに長身で、本格派右腕。「埼玉のダルビッシュ」の異名を持つ中村に、大役が巡ってきた。4日ロッテ戦(QVC)で今季初先発する可能性が高かったが、武田勝の離脱により首脳陣が協議。今季が北海道へ本拠地移転10年目という節目の一戦にふさわしい若手として、起用する構想を固めた。中村が「少しずつ状態が良くなっている」と話す上昇気配も、決め手の1つになった。

 昨季は優勝争いの終盤で1軍昇格し、2勝を挙げる活躍。日本シリーズでは巨人の今季開幕投手を務めた宮国と投げ合い7回無失点と、大一番での強さも発揮した。この日はルーキー大谷らとともに休日返上で、千葉・鎌ケ谷で調整。期待の大器は「今年はシーズン序盤からいきたい」と期しているだけに、プロ4年目での大ブレークの足掛かりにする。