右肩関節唇損傷のため2軍でリハビリ中の日本ハム斎藤佑樹投手(25)が13日、千葉・鎌ケ谷で故障後初めて打撃投手を務めた。浅沼と松本を相手に44球。昨年11月1日の日本シリーズ第5戦以来、224日ぶりとなる対打者に「緊張がありました」と不安もあった。予定通りに最後まで投げきり「スッキリしました」。実戦復帰が有力視される22日のイースタン・リーグ、フューチャーズ戦(鎌ケ谷)の登板へ前進した。

 1球投げるごとに「ウッシ」と声が漏れた。自然と力が入った。2月の春季キャンプでは投球練習すらできなかった。「“まだ野球を辞めたくない”という気持ちが、ずっとありました」。患部に負担の掛からない投球フォームを身につけるため、地道な反復練習を黙々とこなしてきた。「バッターに対してとブルペンでの感覚の差を感じた」とブランクの影響はあったが、久しぶりの打者との対戦で上々の出来を披露した。

 見守った田之上2軍投手コーチも「バッターに対しての方が、腕が振れてくる感じ」と評価するなど、着実に打者に投げられる段階まで戻ってきた。順調な回復ぶりを見せた斎藤について、栗山監督は「来週、ファームの試合で投げさせてくれとは言ってある」と明かした。今日14日の体の状態を確認し、問題がなければ16日に再度、打撃投手を務める予定。そして、22日にも先発で最長3回をメドに復活マウンドを踏む青写真ができた。【木下大輔】