<オールスターゲーム:全パ3-1全セ>◇第3戦◇22日◇いわき

 阪神藤浪晋太郎投手(19)が初球宴を完走した。最終日は、初めてテレビ解説にも登場した。同期の日本ハム大谷と並び、軽妙なトークを展開。阪神藤井彰がヒットを放った場面では「いつもよくしていただいてますし、男前ですし」とジョークを交え喜びを表現した。「藤井さんといえばあれしか思いつかなかったので…」と照れくさそうに明かしたが、当の藤井彰に一連の流れを伝えると「むしろグータッチしてもらいました」と先輩受けも抜群だった。

 神宮での第2戦に登板し、日本ハム中田に対する超スローボールでファンを沸かせた。登板以外でも、他球団の先輩選手たちとさまざまな話をした。「一流の方たちに、いろんな話を聞けましたし、貴重な経験ができたので、これからのシーズン後半に生かしたい。いろんな聞いた話を試していきたい」と球界のトッププレーヤーたちから学んだ技を、後半戦で生かしていく構えだ。

 被災地福島でのゲームで、スタンドには招待された福島県内の小中学生が集まった。藤浪は「ずっとオールスターに出られればいいですし、自分もプロ野球を見て、夢を与えてもらった側の人間なので。今度は子どもたちに少しでもプロになりたいと思ってもらえたら」と、来年以降の出場も熱望した。もっと夢を与えられる存在へ。宝物を胸に、シーズン後半に歩みを進める。【山本大地】