<中日2-5ヤクルト>◇8日◇ナゴヤドーム

 中日高木守道監督(72)の背番号88にちなんだ8月8日の「守道デー」で、散々な3タテを食らった。赤の燃竜(もえドラ)ユニホームをまとった今季最多3万8203人の声援むなしく、1点リードの8回に浅尾拓也投手(28)がバレンティンに同点被弾。9回は岩瀬仁紀投手(38)が川端に決勝の2点打を浴びるなど3失点。浅尾は9試合目の初失点で岩瀬は38試合目で初のKO降板と、方程式が崩れ去った。

 主役の高木監督は「もう何もありません!」と言うや、両手を「パン!」とたたいた。今季最短の1秒会見で質問を受け付けなかった。赤の戦闘服同様、顔は真っ赤っか。ホームで最下位相手に喫した赤っ恥に怒り心頭だった。

 復帰予定の井端が試合前に右肩を痛め、前日「明日は出さん!」と先発はく奪を明言した高橋周を継続起用したが不発に終わった。わずか3安打、相手のエラーとボークによる2点で勝つのは、おこがましかった。

 試合前は守道節全開だった。「随分厳しいお声もありますが、あんまり厳しい声ですと老齢の私の頭には響きます。もう少し我慢していただければ」。守道デーのイベントでファンにあいさつ。ヤジはご勘弁願う代わりに「必ずAクラスに入るように頑張ります」と約束した。広島も敗れて3位タイは変わらないが、敵地5連勝、主催6連敗のちぐはぐさ。出よ救世主、出よ孝行息子!【松井清員】