<広島2-0中日>◇4日◇マツダスタジアム
これがエースだ!
広島前田健太投手(25)が、クライマックスシリーズ(CS)出場権を争う4位中日との直接対決で、8回5安打無失点でハーラートップタイの12勝目を挙げた。防御率も1・92と、1点台に突入。今季は中日相手に、3戦3勝で23イニング無失点と無類の強さを誇る。悲願のCS初出場に向かってマエケンが突き進む。
確かな手応えを感じている。前田健が、中日打線の前に立ちはだかった。3回1死満塁のピンチも、柳田をスライダーで左飛に打ち取ると、天谷がタッチアップした走者を本塁で補殺。8回2死満塁では、平田を外角148キロ直球で一ゴロに仕留め、雄たけびを上げた。CS出場権を争うライバル相手に3戦3勝、連続イニング無失点も23とし、3ゲーム差と突き放した。
「昨日、雨で流れたので1戦目を取れればと思っていた。去年は直接対決で負けて、雰囲気が悪くなった。去年の悔しさを持って戦えば、CSも近づく」
昨年の9月は、4位のヤクルトに3連敗を喫するなど大失速しCS進出を逃した。自身も5度の登板で勝ち星は1つに終わった。この日、ハーラートップタイの12勝目を挙げ、防御率も1点台に突入したが、今は個人タイトルよりも、手に入れたいものがある。昨季も最優秀防御率のタイトルに輝いたが、ポストシーズンの戦いを目にすると心にポッカリ穴が開いた。
「同じレベルの投手と比べたとき、CSだったり、優勝経験ができていないと、どうしても行っている投手の方がいい経験が出来ている。投手としては行かないとダメだと思う」
チームを勝たせてこそのエースだと、葛藤を続けてきた。
思い描くプランがある。早穂夫人(28)が、シーズン終了間際の10月上旬に出産予定だ。「生まれてきたら、もっと頑張ろうとなると思う。CSを決めてから生まれてきたら、一段と頑張れる」とほおを緩める。ただ、出産直前はCS争いも佳境を迎え、プライベートでの余裕はなくなる。「あたふたしてはいけないから」と、既にベッドを購入するなど準備を着々と進めている。だが、パパになる前に、エースとして大きな仕事が残されている。【鎌田真一郎】
▼広島前田健が12勝目を挙げ、ヤクルト小川に並ぶハーラートップタイ。防御率と合わせ、2部門でリーグトップに立った。奪三振も阪神メッセンジャーに3個差と迫る2位。前田健は10年に防御率、最多勝、最多奪三振の「3冠」を獲得しており、2度目なら稲尾和久(西鉄=58、61年)に次ぐ2人目になる。



