<広島3-5中日>◇3日◇マツダスタジアム

 中日荒木雅博内野手(36)が、熊本工の先輩で尊敬する広島前田智の引退試合で“最後の教え”を受けた。セレモニーでチームを代表し真っ先に花束を贈呈。帽子を取ってあいさつすると、厳しい顔の大先輩にこう言われた。

 「しっかりやり直して下さい。すぐケガをするので、休み無しでリハビリして下さい」

 「下さい」という語尾が、期待を込めた叱咤(しった)。先輩後輩という絆で結ばれた2人にしか分からない濃密な数秒間だった。

 この日は6番二塁でスタメン出場。3回1死満塁で中前にしぶとく適時打を運び「打ったのは真っすぐ。打つだけ。他に何も考えていませんでした」。8回にも二塁打を放ってマルチ安打を記録。守りでも、再三の好プレーを披露するなどフル回転した。一塁側ベンチに陣取る大先輩にはなむけの全力プレー。伝統ある「熊工」の看板を受け継ぐものとして敬意を示した。